皮膚科
Dermatology
皮膚科診療について。
皮膚科診療で大切なことは「問診」です。そのため当院での皮膚科診療は初診の場合、1時間以上かけて現在のその子の状態を確認することが一般的です。
当院の皮膚科診療の特徴は、皮膚科を受診される子のための専用の問診票を用意していることです。食べている食事の種類、排便回数、かゆみの強さ、かゆみが出る季節、使用しているシャンプーの種類などを記入していただき、それらをもとに視診・触診へと移っていきます。
問診票をもとに視診・触診を進め、
考えられる病態や行うべき検査を明確にします。
必要な検査を過不足なく行い、
原因を究明します。
検査の結果を全て説明し考えられる疾患をお伝えし、その子にあった治療法を提案します。
当院で行なっている皮膚科検査について。
当院では皮膚疾患に対して、様々な検査を行います。疑っている疾患を考えそれを検出する検査のお話と、その検査を行う意義やその解釈など全てのことを丁寧にお伝えします。
当院で行なっている皮膚一般検査
・被毛検査
成長期毛なのか休止期毛なのかの判別や毛折れなどの確認を顕微鏡で行います。
また、毛根に潜むダニの検出にも優れています。
・皮膚搔爬検査
毛穴に隠れているダニの検出などに役立ちます。
・グラム染色
皮膚に感染した細菌に色を付け細菌の種類を推測し、処方するべき抗生物質の種類を決定します。採取された菌体をモニター画面に写しだして実際に見ていただくことがあります。
また、皮膚疾患の原因の背景に全身性疾患が隠れている事もあり、場合によっては血液検査や画像検査(レントゲン、エコーなど)へ進むよう提案致します。
実際の治療の経過。
4週間後
かゆみと脱毛を主訴に来院。被毛検査、グラム染色、培養検査(外注)を行い、細菌性毛包炎(薬剤耐性菌を検出)と診断。
適切な抗生物質の投与やシャンプー療法などで改善傾向。
被毛の密度なども改善し、かゆみは良化しました。
2年前からのかゆみと脱毛を主訴に来院。食欲も低下。問診を行なったあと被毛検査、皮膚搔爬検査、グラム染色などを行い犬アトピー性皮膚炎(細菌の二次感染含む)と診断。
4週間後
シャンプー療法を中心とした外用薬や内服薬を用いた治療にて改善しました。色素沈着(黒い部分)はかゆみがなくなれば時間の経過と共に落ち着くことが多いです。
また、かゆみのストレスから解放されたことで食欲が回復し、体重増加を認めました。