この記事の執筆者
宮田 翔平
宮田動物病院院長。静岡県沼津市で60年以上続く地域密着の動物病院として、飼い主様に寄り添った丁寧な診療を心がけています。
「保護した子猫のおしっこやうんち、どうやって出してあげればいいの?」「排泄補助が必要と聞いたけど、やり方が分からない」
生後間もない子猫は、自分の力だけでは排泄できません。母猫がいない環境では、飼い主さんが代わりにお尻まわりを刺激して排尿・排便を促してあげる必要があります。
この記事では、獣医師監修のもと、子猫の排泄のやり方をステップごとにわかりやすく解説します。必要な道具や、おしっこ・うんちそれぞれの刺激のコツ、適切なタイミングや抱き方、うまくいかないときの対処法まで、ご紹介します。
宮田動物病院(静岡県沼津市)では「どうぶつの小児科」として、新生児猫のケアに関するご相談も受け付けております。排泄補助のやり方に不安がある方、保護した子猫の健康状態が気になる方は、お気軽にご相談ください。
生後間もない子猫は、自分だけではおしっこやうんちをうまく出すことができません。
通常は母猫が子猫のお尻まわりを舐めて刺激を与え、その刺激によって排尿や排便をしています。そのため、母猫がいない環境で子猫を育てる場合は、飼い主さんが代わりに排泄を手伝ってあげる必要があります。
排泄補助をしないままでいると、おしっこやうんちがお腹に溜まり、お腹が張ったり、ミルクを飲む量が減ったりすることがあります。保護したばかりの子猫では、哺乳と同じくらい大切なケアです。
一般的には生後3〜4週齢頃になると、自力で排泄できるようになってきます。

子猫の排泄補助は、ティッシュやガーゼでお尻まわりを優しく刺激して行います。用意するものは、やわらかいティッシュやガーゼ、コットンなどです。
ティッシュやガーゼ、コットンなど使いやすいものを準備しましょう。排泄物で汚れることがあるため、ティッシュは多めに、ゴミ箱も近くに用意しておくと便利です。

まずはお尻まわり全体を、ティッシュやガーゼでやさしく刺激するところから始めましょう。
最初から、おしっこやうんちが出る場所を正確に探そうとしなくても大丈夫です。お尻まわり全体への刺激だけでも、排尿を促すことができます。
お尻全体を刺激しているうちに、おしっこと一緒にうんちが出ることもあります。個別の刺激方法は後述します。
子猫の皮膚はとてもデリケートです。強く擦ったり押したりせず、やさしく触れるように刺激してください。

排泄補助に慣れてきたら、おしっことうんちが出る場所を確認してみましょう。
子猫のお尻を見ると、しっぽの付け根に近い方にあるのが肛門(うんちが出る場所)、その少しお腹側にあるのが尿道口(おしっこが出る場所)です。
おしっこを出したいときは尿道口の周辺を、うんちを出したいときは肛門の周辺を意識して刺激すると、排泄を促しやすくなります。
ただし、最初から無理に場所を狙う必要はありません。お尻まわり全体をやさしく刺激するだけでも十分です。

おしっことうんちでは、刺激する場所・力加減・出方に違いがあります。まずは以下の表で全体像を把握しておきましょう。
| 項目 | おしっこ | うんち |
|---|---|---|
| 刺激する場所 | 尿道口の周辺(肛門よりお腹側) | 肛門の周辺(しっぽの付け根付近) |
| 力加減 | やさしく触れるように刺激する | おしっこと同様やさしく刺激する |
| 出方 | 水滴が滴るように少しずつ出てくる | 刺激を続けると出てくる |
| 正常な状態 | 薄い黄色 | やわらかい状態 |
| 頻度の目安 | 哺乳のたびに出ることが多い | 個体差があるが、1日おき程度でも問題ない |

尿道口の周辺をティッシュやガーゼでやさしく刺激します。
うまく刺激できると、少しずつおしっこが出てきます。排尿が始まったら、そのままやさしく刺激を続けましょう。ティッシュが濡れた場合は、適宜交換してください。
刺激を続けてもおしっこが出なくなったら、排尿は完了していることがほとんどです。
おしっこの色は健康状態を確認する目安のひとつになります。通常は薄い黄色ですが、いつもより色が濃い場合や、おしっこの量が少ない状態が続く場合は、脱水などの可能性も考えられます。気になる場合は動物病院に相談しましょう。

うんちは肛門の周辺をやさしく刺激して促します。おしっこと同様に、ティッシュやガーゼで軽く触れるように刺激してみましょう。
刺激を続けていると、うんちが排泄されることがあります。正常な便はやわらかい状態です。
ミルク期の子猫では毎回の排泄補助でうんちが出るとは限りません。個体差はありますが、1日程度排便がなくても元気や食欲に問題がなければ様子を見られることが多いです。
一方で、水っぽい下痢が続く場合や、2日以上排便がない場合は注意が必要です。気になる症状がある場合は、早めに動物病院へ相談しましょう。


排泄補助は、基本的にミルクを飲ませる前に行います。子猫が目を覚ましてミャーミャーと鳴き始めたら、まず排泄を促してから哺乳を行いましょう。
おしっこやうんちがお腹に溜まっていると、ミルクの飲みが悪くなることがあります。
余裕があれば、哺乳後にもう一度排泄補助を行うと、さらにおしっこやうんちが出ることもあります。
生後間もない子猫は2〜3時間おきに哺乳が必要になるため、そのたびに排泄補助もあわせて行いましょう。
抱き方は、ミルクを飲ませるときと同じで問題ありません。無理に仰向けにせず、自然な姿勢で支えながら行いましょう。

片手の人差し指と中指を子猫の首にそっと添え、残りの3本の指で胴体を包み込むように支えます。少し体をひっくり返すと見えやすいですが、無理に仰向けにしないよう注意しながら行なってください。

宮田動物病院(静岡県沼津市)では「どうぶつの小児科」として、生後間もない子猫の排泄補助やミルクの与え方、日々の健康管理まで、新生児期に必要なケアを総合的にサポートしています。
排泄補助のやり方や力加減に不安がある場合は、診察時に実際に確認しながらお伝えすることもできます。
沼津市やその周辺エリアで子猫のケアにお困りの方は、まずはお電話またはWeb予約にてご相談ください。
生後間もない子猫は自力で排泄ができないため、飼い主さんによる排泄補助が欠かせません。ティッシュやガーゼを使ってお尻まわりをやさしく刺激して排泄を促してあげましょう。
最初はお尻全体を刺激するところから始め、慣れてきたらおしっこやうんちが出る場所を意識して行うのがお勧めです。
また、排泄補助は基本的に哺乳の前に行い、余裕があれば後にも行うと習慣化しやすくなります。
おしっこの色やうんちの状態は、子猫の健康状態を知るための大切な手がかりです。普段と違う様子に気づいた場合は、早めに動物病院へ相談しましょう。
宮田動物病院(静岡県沼津市)では「どうぶつの小児科」として、子猫の排泄トラブルから日常のケア相談まで対応しております。子猫の育て方でお困りの際は、お気軽にご相談ください。
なお、本記事の内容は当院のYouTubeチャンネルでも動画で解説しております。実際の排泄補助の様子を見てみたい方は、ぜひあわせてご覧ください。